2017年08月20日

欧州見聞録4日目〜アレ・クリストフちゃんとの邂逅〜


パリでまたテロがありましたね。エッフェル塔で。

のんきに自撮りしてた場所でテロ、なんだか現実感がない。

聞いていたほど治安が悪いとは思わなかったけど、たまに遭遇する警官が銃持って歩いているのを見ると、ああ、そういう国なんだなぁとは思ったね。




さて、4日目。




1日目
欧州見聞録1日目〜北京は広いよどこまでも〜
http://ouma-keiba.seesaa.net/article/452476475.html

2日目
欧州見聞録2日目〜無職inパリ〜
http://ouma-keiba.seesaa.net/article/452476967.html

3日目
欧州見聞録3日目〜ペリエという日本人〜
http://ouma-keiba.seesaa.net/article/452691011.html



3日目分かったことは、『ペリエは日本人



起床後コンビニ的なところでサンドイッチにコーヒー買って、また今日も出動。

そこらへんに日本のような安いコンビニがあって、安いしまあ便利。
しかもサンドイッチがおいしい。
フランスは全体的に食べ物がおいしい。


RER.JPG


4日目の目的地・シャンティイ競馬場には、RER(日本で言えば小田急みたいな)で移動。
2階建てでシャレオツ。

キップは無人発券機で買うより、有人窓口で買ったほうがいいかも。
メモ紙に行先書いて、往復かどうか書けばOK。
片道より往復にすると安くなる国。これはイギリスでも同様。このほうが圧倒的に楽。


同じホームでも行先がバラバラ。電光掲示板要確認。
ホームの治安は言うほど悪くないかな。大きなリヨン駅だったから、という気もしないでもないが。


ガイドブックには『RERは車内で次の駅の名前を言ってくれない』と書いてあるけど、全然そんなことはない。
言ってくれる。楽である。

ガイドブックには『RERは車内の治安が悪い』って書いてあるけど、全然そんなことはない。
のんきにサンドイッチ食べられる。楽である。



電車に揺られること40分くらい。
目的地に到着…

しない。

RERの路線修復で、目的地シャンティイの1駅手前が終点に。
名も知らぬ駅に降り立つ無職。

駅前に広がる森。周りには何もない。


この駅から隣のシャンティイまでバスが出てると聞いていたから、バスを探す。
すぐにそれっぽいバスを発見。
運転手がハンドルに足を乗っけて寝ている。


無職『このバス、シャンティイ行くんか?』
運転手『行かねぇ』

なんのためにここに止まっているんだ。


運転手『次のバスに乗ってくれ、1時間後だ』

いや、このバスに乗せてくれよ。暇なんだろ?
再び寝始める運転手。
こんなん日本じゃ許されないぞ…起きろや…


さすがにフランス語でどう抗議すればいいか分からんし、仕方なく1時間待つよね。
周りに森しかない駅。やることがない。


歩いて隣駅のシャンティイまで行くことも考えたけど、1時間後にバス乗って思った。
歩かなくて良かった。
バスでも15分近く掛かった。危ねぇ。


途中左手に広大な丘が。
エーグルって書いてある。これがあのエーグル調教場か。
何もねぇな。



シャンティイ入口.JPG


シャンティイ着。
最寄駅近くにある行先案内板も馬。うーん、馬の街に来た感がしてきたぞ。


シャンティイ行森.JPG


シャンティイ競馬場脇の小道。
これが競馬場の脇。日本とはまったく違う雰囲気。
そもそも誰も歩いてない。本当に今日ここで競馬が開催されるんだろうか。

この日は一般開催日。平日で、重賞もない。


城1.jpg


まだ発走まで時間あったから、大雨降る中、競馬場隣のシャンティイ城を見学。


城2.jpg


城内部.JPG


城3.jpg


とても競馬場の隣の建造物ではない。


博物館1.jpg


時間を持て余して、更に、競馬場隣の『馬の博物館』にも足を延ばしてみる。
とても競馬場の隣の建造物ではない。(2度目)


博物館2.jpg


とても競馬場の隣の建造物ではない。(3度目)


博物館3.jpg


受付の隣が馬房だった。
ところどころで馬と人の関係性、文化の違いを感じた旅だったけど、こういう点でも距離の近さを感じる。

200年の歴史を持つフランス競馬。その博物館ということもあって、昔のハミや鐙まで展示されていて、これがまたなかなか面白い。100年近く前の馬具とかなかなかお目に掛かれない。


博物館4.jpg


シャンティイは生クリームの発祥の地でもある。
フランス競馬発祥の地であり、生クリーム発祥の地とか、俺にとって聖地と言っても過言ではなかった。



馬のショーもやってたけど、実際見たら、正直…うーん…
あまり意味のある30分とは言えなかった感。
面白くはなかったかな。





競馬場2.jpg


さて、シャンティイ競馬場。
それまで降っていた雨も止み、いいお天気。


競馬場13.JPG


競馬場1.jpg


1000mのスタート地点。手を伸ばせば馬に手が届くのでは?
そう思えるくらい距離が近い。

馬たちの後ろに城が見えるのもなかなか新鮮。
日本は馬の後ろに見えるのが洋服の青山だったりするからなぁ…


競馬場12.jpg


とにかく直線が長い。
若干上り坂になっているのが分かりますかね。

そして3日目のメゾンラフィットほどではないとはいえ、スタンドとこの距離感。
何しろ周りに高層ビルとかもないから、空が広く見える。


競馬場4.jpg


競馬場6.jpg


競馬場8.jpg


この日は重賞も何もない平日だから、入場料も3日目より安い4ユーロ。
いやまあそれでも日本円で500円はするんだけどね。

スタンドが思ったより全然狭い…

ここで本当に凱旋門賞開催してるの?
笠松とか園田よりスタンド狭いぞ…

平日ということもあり、人も全然いない。



競馬場の芝は一部歩けて、実際歩いてきた。

深いね。密集していて、足に絡む感じ。足抜きに力がいる感じ。


シャンティイの直線に沿ってずっとスタンドまで歩いたけど、坂は中山とか、ああいうタイプではない。
ダラダラずっと登っている感じ。

エイシンヒカリはよくこんなコースで圧勝したね。シャンティイはロンシャンより日本馬向きとは言うけど、相当タフよ。
ゴールまで気が遠くなるくらい直線も長い。
仕掛けどころが難しいコースだわ。


競馬場7.jpg


パドックはやや八の字に近い。雪だるま型と言えばいいかな。
メゾンラフィット同様、馬とファンの距離が近いんだ、これが。


馬に乗った騎手が、ファンとフツーに会話してる。

ファンのおばちゃんが女性騎手に『頑張れ!』と声を掛ける。
女性騎手がそれに応える。
そして勝つ。


不思議な光景だ。


検量室も、日本と決定的に違う。
だって検量室に入れるんだもん

もちろん柵はあるけど、目の前で騎手が後検量してるの。
メンディザバルやスミヨン、クリスチャン・デムーロといった日本でもお馴染みの騎手が、フツーに目の前で検量していく。

日本人ペリエはこの日いなかった。


距離感の近さにも驚くけど、他にも驚いたことは色々あって、女性騎手が多いんだ、この国。

リサ・オールプレスみたいな上半身ガッチリした騎手から、細身の、そこらへん歩いているようなおねーちゃん的な騎手まで、まあ色々いる。
でもみんな追えそうな身体つき。藤田菜とは体型が違うな、正直。。



競馬場3.jpg


これが本馬場入場直前。

スタンド裏の八の字パドックから、細い小道を歩いて馬場に入場していく。

距離感の近さもさることながら、ここで何より驚くのは、パドックにいた子どもたちが、馬を追いかけてこの小道脇を走っていくこと

子どもたちは馬をおいかけて、馬と並んで歩き、騎手に声を掛ける。
大人は誰も怒らない。

騎手が子どもたちの呼びかけに応える。


すげぇ。何だこの光景。




そんな中、6レースだったと思うけど、1人の女の子がパドックから馬と並んで歩いてきた。

10歳くらいに見えたな。至ってフツーの、かわいらしい女の子。

ずっと柵挟んで隣歩いてる馬と、騎手クリストフ・スミヨンに声をかけている。


アレ(頑張れ)!クリストフ!!


終始、ずっとこれである。

これに手を上げつつ応えるスミヨン。


何だこれ。



そして始まったレース。
日本と違って、馬場入りから3分後くらいにはレースが始まる。待機所で輪乗りなどない。


競馬場9.jpg


いい天気。いい景色。

こちらに向かって走ってくる馬。


その間、終始猛烈な勢いで叫ぶ10歳くらいの女の子。


アレ!クリストフ!


アレ!クリストフ!


アレ!クリストフ!


柵まで叩き出した。


アレ!クリストフ!


アレ!クリストフ!


アレ!クリストフ!


おい、スミヨン負けたがな。

と思って隣の女の子見たら、泣いてんの。


え?今のレース、凱旋門賞?


レースから帰ってきたスミヨンがこの女の子と会話し始めた。



スミヨン謝っとるがな



信じがたい光景を見た。



それまでも、帰ってくる馬をタバコ吸いながら待ってる調教師とかがいて、信じがたい光景だなぁと思いつつ見てたけど、この光景が一番信じがたかった。スゴかった。



そして私は、この推定10歳くらいの女の子をこう名付けたのである。


アレ・クリストフちゃん(推定10歳)と。



アレ・クリストフちゃんが何者なのか分からんが、今年、凱旋門賞を観戦にシャンティイに行く人は探してみるのもいいかもしれない。

ただスミヨンが騎乗しない場合、彼女が競馬場にいるかは疑問。
この歳でこのくらい熱狂的なスミヨンファンの女の子がいる国、ファンの層が厚いな。

レース見て、叫んで、泣いて…


ここで思った。


これ東京ダービーの時の俺じゃね?


そうか、妙に親近感が湧いたのはこれが原因か。




そんな感じでシャンティイ競馬場離脱。


競馬場10.jpg


スタンドは綺麗でおしゃれ。
トイレもまあ普通。メゾンラフィットの惨劇みたいなトイレとは天国と地獄。

しかし小さいスタンドだった…


競馬場11.jpg


帰りは晴れていたことで、小道が大変綺麗だった。
とても競馬場の隣のry



電車チケット.JPG


帰りはシャンティイ駅からフランス国鉄とRERを乗り継いでパリへ。

大きいほうが国鉄のキップ。小さいのがRERのキップ。

国鉄のキップが大き過ぎてポケットに入らない。難点過ぎる。


『パリ北駅行き 1番線』と書いてあるのに、2番線から出発する電車。


こんなんでいいのかフランス。

直前に心優しいおばちゃんが教えてくれなかったら乗れないところだった。


ガイドブックには『治安が良くない』と書いてあったRERの車内で、隣に座った黒人のおばちゃんとおしゃべり。

スイーツが大好きと言ったら、おばちゃんがクッキーくれた。優しい。

こちらも持っていたマカロンを渡す。

フランスの電車内で物々交換を始める無職。


おばちゃん『どこから来たの?』

無職『ジャパンよ、ジャパン』

おばちゃん『何しに?』

無職『けーば!』


たぶんこんな会話はできていたと思う。
おばちゃん、感心してた。何に感心していたのかは分からん。




パリに戻った後は、のんびりパリ散策。


パリ4日目2.jpg


パリ4日目1.jpg


こういうオシャレなパッサージュ(アーケードみたいな感じ)がそこらへんにある、オシャレ140%、パリ。

近所の主な歴史的建造物・日高屋の東京豊島区大塚在住民にとって、パリはちょっと刺激が強いね。


パリ4日目3.jpg


オペラ座の前に座り、22時近くになりようやく暗くなる空を見上げながら、思った。


寒い


北海道より北にあることを失念していた。


しかし翌週、ロンドンはもっと寒いことに、無職はまだ気づいていなかったのである。





こうして、将来のフランス競馬を背負って立つアレ・クリストフちゃん(推定10歳)と出会った1日が終わった。


メゾンラフィット以上に、人間と馬の距離の近さを感じた日だった。

子どもたちがパドックから馬場まで馬を追いかけ、騎手と会話する…

こういうのいいよね。


晴れた日の、綺麗な芝、どこまでも続くような青空。

こういうのいいよね。


日本の倍、競馬の歴史がある国で、人と馬の距離の違いを肌で感じて、自分の持っていた常識が次々と崩れていく、いい1日だった。
また会いたいな、アレ・クリストフちゃん。



で、最後にもう一度聞くけど、あんな小さなスタンドで本当に凱旋門賞やるの?


マジで?
posted by cris at 20:55| Comment(1) | 海外見聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こう言うのを見たら、歴史と文化の違いとは言え、日本て国営ってと考えさせられます。
まあ、日本は日本、フランスはフランスで同じ競馬とは言えまた別モノのような気もします。

たまに園田に行った時、場外のパドックから本馬場へ行く時の馬道でイタノがいたら、「イタノたまには金返してくれても、いいんやで」と言っておりますw
イタノを買う時は勿論募金する覚悟ですけどねw
Posted by ミスピン at 2017年08月21日 13:26
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