2016年11月22日

夜中にマイルCSの斜行について考えた話



プリンに醤油って掛けたことあります?



僕はあるんですよ。

前に、家庭教師先で教え子が、『プリンに醤油掛けたらどうなるのか』という話をしてきて。

まずいに決まってんだろ目を覚ませって返したら、『カラメルも醤油も黒だし、案外合うかもよ』って言うの。

確かにそうだなって。そう思ったんだよね。



実食したら、まあまずい。


プリンという食い物が醤油を掛ける用に作られていないことがよく分かった(それはそう)


なんと言っても、食べた瞬間の感覚もそうなんだけど、あの後味の悪さがね。あれほど嫌な後味はそうない。




後味が悪いと言えば、今回のマイルチャンピオンシップもそうだったよね。

話を無理やり繋げたね。



◎ディサイファが道中完璧な位置取りで、残り300mで馬券になったと思ったから、あとは相手がどうなるか、それだけだった。

そしたら残り100から、なんか様子がヘンです…

と思った瞬間、武豊さんがいつぞやの風太くんみたいになってた。
風太くん今何してるのかな。




最初に書いておきますけど、僕は◎ディサイファで斜行の影響受けたからこの記事を書いているわけではないです。
たぶん◎サトノルパンでもこの記事を書い…てたと思う。たぶん。


現行ルールだろうが旧ルールだろうが、ミッキーアイルが降着でいなくなったからってディサイファが馬券になるわけではないからね。それをまず前提として書いておく。




まず、JRAの斜行に対するスタンスを載せると、

その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していたと判断した場合、加害馬は被害馬の後ろに降着となります

そらそうだ。

だから、ミッキーアイルがあのまま斜行し続けて観客席に飛び込んで、スタンド内の売店に突っ込んだとしても、馬券になる可能性があるのは4着のダノンシャークまで。


そりゃあサトノアラジン◎の人も、ディサイファ◎の人も、あの斜行さえなければ◎が馬券になったと思ってるだろうし、俺も実際あの斜行がなければディサイファが馬券になったと思ってるし、そういう悔しい思いはよく分かる。痛いほど分かる。


でもルール上、これは旧ルールを適用しても、馬券になる可能性があるのはこの着順である限り、ダノンシャークまで。

『昔のルールのほうが良かった』=サトノアラジンやディサイファが馬券圏内に繰り上がる可能性がある
と勘違いしてる人はたぶんいないと思うけど、一応これも書いておこう。



問題はネオリアリズム。

ミッキーアイルの斜行の影響を最初に受けて、結果3着。審議されたものの、そのまま確定。

まあ微妙なところではあったと思いますよ、正直。
ミッキーアイルが真っ直ぐ走ってた場合、それを交わせる脚色があったか?

と聞かれると答えに詰まる。

でも、JRAの言う、

その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していたと判断した場合、加害馬は被害馬の後ろに降着となります

それがパっと判断できるほどの脚色だったかな?


難しいのは、仮にアイルが降着した場合、ネオリアリズムの後ろに来ることになるから、ネオが2着でイスラボニータが1着となる。

でも、ネオの対象はイスラではなくアイルなわけで、『ミッキーアイルよりいい脚色だったのに斜行されて3着だった』→『ミッキーアイルが斜行してなかったら勝ってた可能性がある』となって、ネオがイスラを飛び越えて1着になって、イスラ2着、ミッキー3着降着…


こんなことにはならないんだよな。だからネオリアリズムファンの『アイルを降着にしてネオリアリズムを1着にするべき』という意見はさすがに厳しい。


ランパスインベガスが不利受けて3着だった時も思ったけど、加害馬が1着、被害馬が3着のパターンって色々難しいなぁ。




よく考えると大きいよね。

自分もニンジンやってるから毎月明細送られてくるけど、マイルCSは本賞金が2、3着変わるだけで1500万変わるもんね。
2着になれば賞金も加算されてこの先のレース選択にも影響が出てくる。

もちろんネオを中心に考えられる問題ではないものの、ネオリアリズム陣営が不憫ではあった。




最初に書いた通り、ディサイファが大きく影響受けたことに関してどうのこうの言いたいわけではないの。

あれだけの不利を受けた馬が複数頭いて、しかもどれも脚色的に馬券になりそうな状況で、それでいて審議しようが着順も変わらず、『審議しましたが到達順位通りで確定します』の一言で終わり。


現行ルールでは仮に着順変わるとしてもミッキーアイルは3着までしか落ちないし、その後ろにいた馬を買ってた人がいくら文句を言おうが結果に何ら影響はないんだけど、『審議しましたが到達順位通りで確定します』の一言で終わりですよ、終わり。


おいおい、ちょっと待ってくれよと。命の次に重いと呼ばれるお金を賭けて(これは自己責任)、その程度の説明で納得するか?って話。いや、納得しないといけないし、昔のルールだろうがこれは一緒なんだけど。



普通、何かしらの説明はある。



相撲だって、物言いついた後、審判団が協議して、最後に審判部長が説明するもんね。経緯と、判断の根拠を。簡易的だけど。


その簡易的な説明もなく、短歌より短いとか、日本文学ナメんな(だんだん怒る方向が変わってきた)


被害がなくても先着したとは認められないって言い方に関しても、どうなんだろう。
ルール、それ以前に文言としてあっているとは思えない。

JRAもこのゴミみたいな文章書いてるブログには言われたくないだろうけど。



ダノンバラードのAJCCも、あれだけの斜行で何も説明なく、そもそもあの時は審議ランプすら最初つかなかったくらいで、ファンに説明するという要素が1ミリもない。


諸外国のpartTの国を見ると、大体今のJRAに近いルールだから、ルール面に関しての大きな変更、それこそ旧ルールへの変更はないと思ってる。

個人的には、賛否両論あるものの、ルールとして最低限成立していいものだとも思ってる。


納得いかないのは、判断基準。

JRAは加害馬・被害馬の着順、着差の他、事象の前後における両馬の走行状況等を総合的に判断していますと言ってるけど、競馬に乗ったこともない裁決委員が総合的に判断したとして、結果何か変わるの?



加害馬の騎手に対しては、その違反行為及び被害馬の被害の程度に応じて厳正に制裁を科していますね。
浜中の8日間騎乗停止は、それこそ抑止力的な意味合いも込められてのことだと思う。


騎手に重い制裁を掛けることに対しては同意するけど、で、馬主には何も制裁課されないの?という話。
仮に馬主にも制裁掛けるルールだと馬主会も反発するでしょうが、フェアではない。賞金の半減、それこそ2着馬と同額もありだと思うし、そこまでやるレベルの話だと思いますよ、個人的には。

騎手に重い処分掛けたからある程度解決の方向に話が向かう、という発想はもう宿題と一緒にゴミ箱に捨てたほうがいい。




もちろん馬がレースで見せたパフォーマンス(到達順位)が尊重される、これって大事なことだと思う。


その次に書いてある、


シンプルで分かりやすい現在のルールに2013年から変更することにしました


この一文は何なんだろうね。


シンプルって何なんだろう。


分かりやすいって何なんだろう。



みんなが納得するルールは競馬という競技において作れない。これは競馬が複数頭で行われる以上仕方のない話。


現行ルールに関しても、ルールがある以上、それに従うまで。どのスポーツだってそう。


ルールに賛否両論があっても、こと、シンプルで分かりやすいか?と聞かれたら、大概の人はNOと答えるのでは。


こういうファンの要望に、JRAは何か応えてきたの?


審議した後詳しい説明するようにした?


全員が納得するのは無理な話でも、なるべく多くのファンに納得してもらえるように、という意思は、現段階でまったく感じない。


JRAにとっては馬主もファンも『お客様』だと思うけど、現状色々な面で、この分野を『フェア』にしようという動きが、個人的には感じないから、今回、1本余計に記事書かせてもらいました。


普段お世話になってる石塚秀明さん @tsukudani_ishi の言葉



本当にこれ。

これに尽きる。



まあこういう件があった後に、競馬やめるとか中央競馬はクソという文字列が散見されるようになるが、それはもうやめたほうがいいんじゃないですかね。それとこれとは別。これも色々と意見が分かれるでしょうが。



浜中の右ムチ連打は、その後の修正動作を勘案しても褒められることじゃない。叩かれてもしょうがない。


浜中が今回の件でムチの使い方をより気にするようになって、更にレベルアップしてくれることを、激怒したモハメド殿下から呼び出しを食らわないことを、今はただただ願うばかり。






最後に。

今回の斜行、不幸中の幸いは誰も落馬しなかったこと。

正直奇跡だと思う。一歩間違ってたら大事故だった。

誰も大きなケガをしなかったことを、着順うんぬん関係なく喜びたい。


そして、斜行の影響を受けた馬たちに精神的ダメージが残らないことを祈る。
posted by cris at 21:21| Comment(11) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月11日

今年もまたヌレイエフのオリンピックが始まる話


今日はなんの日フッフー!


今日、11月11日は何の日でしょう?


ポッキーの日?


プリッツの日?


そうなんですけど、違いますね。


今日は日本が世界に誇る名コメディアンが誕生した日です。




そう、マギー審司




数日前、『阪神タイガース、マギーを調査』とかいう、まぎらわしいタイトルの記事のおかげで、マギー審司がマセキ退社して阪神に入団するのかと思ったよね。




こんばんわ、まったく関係ない話を書くことに『だけ』は定評のある、佐藤ワタルです。


眠いです。


2徹明け、京都出張もあり、眠気MAXです。MAXはNANAが好きです



金曜からまた2徹ということあり、木曜夜、睡眠調整しながらこの文章を書いています。


眠気と戦いながら書いているので、文章力が小学生以下ですが、お許しください。


いつも小学生以下では?というご意見をいただきました。ラジオネーム・賞味期限の切れた牛乳プリンさん、いつもありがとうございます。返す言葉がございません。




では次のお便りをご紹介しましょう。




ラジオネーム・トイレはTOTOに限るさんからお便りをいただきました。


『はじめまして!いつもTOTOのトイレを愛用しています!』

はじめまして、僕もいつもTOTOのトイレを愛用しています。


『ご質問なのですが、エリザベス女王杯はヌレイエフが強い、と聞いたのですが、それは本当なのでしょうか。そして、TOTOのトイレはネオレスト派ですか?それともGG・GG-800派ですか?』


僕はトルネード洗浄で、節水を実現したGG・GG-800派です。

トイレの節水にトルネード洗浄が大事であるように、エリザベス女王杯はヌレイエフが大事です。

ヌレイエフという血が色濃く出る馬は、小回りを器用にこなすものの、一瞬の切れる脚に欠ける場合が多く、内回りの内を捌けるものの、外回りで切れ負けてしまう、、

トゥザヴィクトリーをご想像ください。あれです。


エリザベス女王杯は『ヌレイエフ感』が大事なんです。




続いてのお便りです。ラジオネーム・子育て応援西松屋、俺の応援近所の松屋さんからです。


『こんばんは』

こんばんは。



『僕は松屋のメニューでカルビ焼肉定食をよく頼みます。ワタルさんの好きなメニューはなんですか?そしてヌレイエフ感とはなんですか?』



僕は松屋に行くと必ずネギたっぷりネギ塩豚カルビ丼の大盛りを頼みます。

お子様牛めしプレートの猛烈な誘惑を振り切って頼みます。


『ヌレイエフ感』とは、元々弊社社長で『九段下の魔術師』こと業界最強の逆神・Mr.Gが、『菊花賞はリボーの血が重要なんだよ、リボー感が大事なんだよ

とおっしゃったところに起源を持ちます。


リボー『感』なんです。リボーを持っていることより、リボー『感』があることが重要なんです。


それを派生させて、ワタルさんが色々アレンジしたことにより、ヌレイエフ感を始め、ニジンスキー感、サドラー感、デピュティミニスター感、リファール感、マキャヴェリアン感などが誕生したのです。



まあそれはどうでもいいんですけど、『ヌレイエフ感』が大事なんですよ、エリザベス女王杯は。



本当はヌレイエフ感についてもっとちゃんと書くつもりだったんです。本当だよ。

2、3年くらい前にヌレイエフ感とか○○感についてブログに書いたものの非公開にしてた記憶があって。ブログ管理画面で検索かけたら出てきたんです。


やったぁ、改めて書く必要がない


と思って記事開いたら、2行しか書いてなくて、その内1行は、

ヌレイエフ、ああヌレイエフ、ヌレイエフ

だった。2年前の俺はバカか。ちゃんとまともなこと書けよ。



ヌレイエフ過ぎてもダメ。ブラックホーク産駒がエリ女勝てるか?と聞かれたら、それはNO。

父系や母系の、3代前、4代前あたりにいるのがベスト。




古くはトゥザヴィクトリー。天才の閃きで差し切ったこの馬は、母父ヌレイエフ。

白井最強がJRAに圧力を掛けたことで降着繰り上がりで勝ったフサイチパンドラも、母父ヌレイエフ。

大逃げで大穴開けたクィーンスプマンテは父ジャンポケの母父がヌレイエフ。アヴェンチュラもそう。

ヴィルシーナも母母父がヌレイエフ。

キングマンボが母父ヌレイエフだから、メイショウマンボやアロマティコ、ディアデラマドレもヌレイエフ持ち。

2年連続2着のヌーヴォレコルトも母父スピニングワールドがヌレイエフ産駒。



エリザベス女王杯はヌレイエフのオリンピック



2400以下で非根幹で外回りというレース、日本にはエリザベス女王杯しかないんですよね。
レース上がり見ていただければ分かるように、このレースは外回りなのに非根幹の分上がりが掛かる。


つまり、普段外回りで足りない馬が、切れ味不足を補える、ということ。
スノーフェアリーももちろん力があったにしろ、タイガーテイルが馬券になったり、去年道悪だったとはいえ1、3着がサドラー持ち。

京都の中でもかなり欧州血統向きのレースで、なおかつ平坦の分スピードもないとダメ、欧州血統でかつスピードある血統っていうと、ヌレイエフが浮上してくるんですよね。



それをフサイチパンドラで覚えて以降、毎年ではないにしろ、ヌレイエフの評価を上げ、それに近い血統を購入したりしてきたわけです。


その分数少ない得意レースと呼べる存在に。



と思っていた時代が僕にもありました。



2012年◎レインボーダリア、2013年◎アロマティコと、ちょっと上手いこと行き過ぎて勘違いしてたんでしょうね。
特にアロマティコはザ・ヌレイエフみたいな競馬でしたし。




迎えた2014年、エリザベス女王杯。






























それから1年。















さすがに競馬研究所さんがかわいそうになったワタルさん。
優しいから◎を変更。









昨年◎フーラブライド3着付けしか買っていなかったことを反省したワタルさん。

◎マリアライトの3着付けだけではなく、2着付けも買うことに。
















この番組はTOTOと、競馬研究所さんの提供でお送りしました。





佐藤ワタルさんの次回作にご期待ください。
posted by cris at 21:32| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月25日

菊花賞2016が終わったよ



うわぁ…


すげぇ…


あれで残るの…?


何この素晴らしいレース…


レースが終わって、そんな感想が次々と出てきた。


『いやぁ、今年の菊花賞、素晴らしいレースだったなぁ』


と言っていたら、後輩から、『ワタルさん、今のレース、ブラジルカップです』


そう言われて現世に戻ってきました。



おはようございます、鈴木杏樹です。


スズキ・ハッピーモーニング『鈴木杏樹のいってらっしゃい』(月〜金、ニッポン放送系で絶賛放送中)で、いつも穏やかな口調で話を進める鈴木杏樹も、さすがにこのミツバの大逃げにはビックリしたと思う。

こりゃあ来週の鈴木杏樹のいってらっしゃいはブラジルカップの話になるなぁと思ってたけど、フツーに翌日月曜日、トンボの話してた。



それはいいとして、ミツバで大逃げするという発想がまるでなく、最後方想定で◎にした自分からしてみたら、もっと勉強しろよとノリちゃんに言われた気がしてならない。
勉強してこの大逃げを当てられるかは知らん。




あ〜、なんかもう十分菊花賞の話した感があるなぁ(だから菊花賞ではなくブラジルカップ)




まさかね、あれだけの充実感をもたらしてくれたブラジルカップの直後に、それ以上の充実感を与えてくれるレースが存在するなんて思わないじゃないですか。


初対面の女の子とかがいる前で『俺の好きな血統で決まれー』って叫んでたレース前の自分に言ってやりたい。

『お前はこの後、最高の3分3秒を目撃することになるんだぞ』って。




たぶん今まで生きてきた中で、これほど濃密な3分3秒3は初めてだった気がする。


競馬ファンの多くが距離、折り合いを心配したサトノダイヤモンドを、ほとんど掛からせずに御したルメール、完璧なポジションにいた福永、ガツンと掛かったエアスピネルを3000持たせた武豊…


京都の長距離の面白さが、3分3秒3という時間の中に凝縮されていた。
3分という時間をカップヌードルができるまでの時間だと思っている人たちにこそ、今回の菊花賞を見てほしい。
ちなみに佐藤さんはシーフードヌードル派。



シーフードヌードルと言えば、12年前の12月のとある日曜、昼間にテレビで競馬見ながらシーフードヌードル食べてたら、1頭の馬が大外から突き抜けて圧勝して、食べてたシーフードヌードルが鼻から出てきたことがある。

まあその大外から突き抜けた馬がディープインパクトっていう馬で、もう12年も経つのか、それから俺は新馬戦見ながらカップヌードルを食べないことにした。



カップヌードルの話をしたいんじゃなくて、そんなディープインパクト産駒からついに菊花賞馬が出たっていう話をしたかったんだ。


『ディープインパクト産駒は菊花賞を勝てない』っていう意見がレース前飛び交っていたけどね、あれだけの種牡馬。
菊花賞はどうしても『一芸入試』になりやすいから、平均点が高いタイプのディープ産駒は2、3着止まりが増えてしまうだけで、放っておけば勝てると思っていた。勝ててない、それはまったく気にならない話。

なかやまきんに君だって、いつかは勝てると言われながら赤坂5丁目ミニマラソンに挑戦して、初優勝するまで10年掛かった。ディープはまだ5回しか菊花賞に挑戦していない。

まったく関係ない話だね。



1周目の直線では多少行きたがっていたものの、ルメールも許容範囲だったはず。2周目の1コーナーあたりでもうほぼ折り合ってた。

神戸新聞杯では1コーナーに入る前から思いのほか掛かっていた馬が、600m延長した菊花賞でここまで折り合えるようになるもんなんだなぁ…

ルメールも、抑え込むというより、そうね、ふわっと、つつみ込む感じ。そう、MISIAみたいな。


神戸新聞杯何度も見ていてサトノダイヤモンド凄いと思ったのは、パワーのいる馬場で、あれだけ行きたがって、直線ミッキーロケットの勝ちパターンになったのに、それを差し返した点だった。
6割ちょっとしか仕上げてないのにこれかと。

これまで頻繁に落鉄してきたこの馬を、待機所の足場の素材から見直して、なおかつ3000mでも折り合えるよう調教を施した池江厩舎の厩舎力の勝利という感すらある。


もちろんしがらきの貢献度合いは高い。でも、今回の菊花賞に関して言えば、陣営の入念な準備が功を奏した感が強い。

4コーナーの位置がグンバツ。鬼みたいな手応えで回ってきて、直線でもほとんど体がブレてない。3000m走ったらブレそうなもんだけどね。パトロール見ながら、ただただすげぇなと言うbotと化してた。



レインボーラインは自分がこう乗ってほしい、こうしてほしい、という理想をほとんど叶えるような乗り方。

1周目の直線で、ディーマジェスティの後ろ。前と、後ろと、適度に離れている、考えられる上で一番いいポジションだった。ディーマジェスティが早めに動く可能性があった分、ディーマジェスティの前は嫌だったし、もっと後方だと間に合わなくなる。


2周目3コーナーで当たったと思った。ディーマジェスティの真後ろ。あとはディーマジェスティが動いたらそれについていけばいいし、レッドエルディストを締めれる。レッドが動いてディーが更に外を回されると、その外を回らないといけない分苦しかった。

でもディーマジェスティが思ったより動かない。というより動けなかったに近いと思うけど、これが大きなプラスだったかな。

やっぱり、参天製薬、コンタクトレンズ発売30周年だけあった。いい伸びだった(関係あるのか)



残り1000mからのラップが、12.2-12.0-11.6-11.5-11.6。残り800〜600地点が11秒台だったら、ちょっとどうなってたか分からない感はある。

ディーマジェスティはこういう形のラップのレースになってほしくなかっただろうし、本当はサトノダイヤモンドとかの位置にいたかったのでは。
序盤から進まなかった分ポジションが取れず、サトノダイヤモンドが常に有利なポジションにいる中、それをマークする形になってしまった。

菊花賞はポジションの奪い合い。ポテンシャルが同じくらいだとしても、位置取りひとつで着順が変わる。


ディーマジェスティにとっての不幸は、序盤進まなかったことでサトノダイヤモンドに対して後手後手に回ってしまったこと、そしてサトノたちがロングスパートを嫌ったことで上がりが速くなったこと、何から何までマイナスに振れた。

それでいて僅差の4着。さすがに強い。距離での負けとは思っていない。
サトノダイヤモンド、レインボーライン、エアスピネルで決まるレースで、後手に回って外回しての4は強さの証明ではなかろうか。


逆に言えば、サトノダイヤモンドよりポジションを取る力が劣っていて、エアスピネルより機動力という点でやや劣っていたこともまた事実。
3000という長い距離で外を回し続けることがいかに不利かをよく表す結果だったかな。



ただ、内を回ったとはいえ、エアスピネルを3000持たせたのは間違いなく騎手。

スゴかったね。ただただスゴい。

ボキャブラリーの不足を差し引いても、スゴいという言葉しか出てこない。



パトロールビデオを見ると、エロスの極み。これはR18。

ジョルジュサンクやサトノエトワールのようにいつ止まってもおかしくない馬が前にいると、内にいる馬はまずそれをよけるために考えて乗らないといけない。
1周目のジョルジュサンクとの距離感の取り方。適度に距離を取って、真後ろに入らないよう注意して乗ってる。

もったいなかったのは2周目1コーナー。ここでまた掛かってしまった。ここから4、500mの掛かりがなければ2着だったかな。

サトノエトワールをパスした2周目3コーナーから4コーナーにかけての動きも絶品。
『内を突いたから良かった』が好走理由なのはもちろんそうなんだけど、『内を突くまでの過程が良かった』が好走理由として取り上げられてほしい。

こういう『考えられた競馬』は見るだけで参考になる。


もちろん、エアスピネルがこのような捌きを実行できる機動力を持っていること、そしてサトノエトワールの手応えがいかにも怪しいこと、バラけやすい京都外回りだったことなど、条件が整っていたのはある。

それでもですよ。18頭立てでみんなタイトに回ってきたいと思っているG1で、このような立ち回りを演じられる騎手は少ない。


3000mで掛かったら抑え込むじゃないですか、普通。いつぞやのトライアンフマーチのように。
でも今回エアスピネルに乗ってた人は、再びガツンと掛かった2周目1コーナーで抑え込むというより、逆に少し手綱離して、あえて前に行ってポジションを取りに行ってる。
そしてそこからまた競馬を作っている。

京都外回りがポジションゲーだということを理解していること、そして行きたがる面を抑える技術の高さ。さすが4000勝。
こういう『走りたがっている馬とのコンタクトの取り方』という面に関して、この人の技術力は未だ日本屈指のものを感じる。



今回のエアスピネルに関しては、トライアルの神戸新聞杯で控えたことが非常に大きかったと思う。
神戸新聞杯で控えてなかったら、今回もっと掛かって盛大に暴発してた可能性は否定できない。

神戸新聞杯で控えて5着に負けた時、その騎乗に批判的な意見を目にした。
トライアルはトライアル、本番は本番。トライアルでしか試せないことがある。引き出しはトライアルで増やしておくもの。
よく『新馬から勝ち続ける必要はない』と書いているように、負けて分かることがある。
負けを次に繋げる、これも競馬の面白さなんだよなぁ。


エアスピネル自身もよく頑張った。クラシック3戦全部参加して、最後に着順も上げて。なかなかできることではない。特に距離不安とずっと言われていた中で、この成績。立派。

身体能力だけならこの世代トップクラス。本当に良くなるのは来年以降で、まだ引き出しを隠していると思う。左回りのほうが更にいい馬。右回りでこういう競馬ができたのは大きな収穫。

あとはケガね。それだけが怖い。ウィンザー共々、無事にいってほしい。特別な思い入れがあるだけに、ただただそればかり願ってる。


また、らしくもない真面目なことを書いてしまった。



しかし幸せな3分3秒間だったね。3000という距離でサトノダイヤモンドを折り合わせたルメール、レインボーラインで絶妙な位置にいた福永、3000mを掛かりながら技術と発想力で乗り切った武豊、もうこの技の競演を見れるだけで、満足。

今年の菊花賞は、菊花賞を京都の長距離でやる意味が詰まっていた。



そして今年の菊花賞、何より嬉しかったのは、レインボーラインが来たことで、この1年の勉強の方向性が間違っていなかった、ということ。

去年◎タンタアレグリア4でしくじって、しかもキタサンブラック→リアルスティールで決まって、自分の考えている血統に対してのアプローチのやり方が間違っているんじゃないか…
そして普段勉強していることが、果たして自分の今の知識、考え方を前進させているんだろうか…


まあそういう不安があったわけですよ。毎日競馬して、毎日色々と新しい発想をしようと考えているとね、どうしても不安になる時が出てくるわけで。

だから、レインボーラインが外から伸びてきた時は嬉しかった。言われていた距離不安はまったく感じなかったし、1年間の勉強内容の確認テストで合格点をもらえた気分になった。


でも、これで満足したら終わり。もう2016年の菊花賞は終わった。

復習して、他のパターンを研究して、また明日の予想をして、来週、その先まで、傾向を調査して、仮説を作って、検証して…

この作業の繰り返し。地道に、地道に。

競馬の上達に近道はない。センスがない以上、ただひたすら努力あるのみ。
勉強の方向性が大きくズレていないことは分かった。

また今週から、新しい馬主のネタ探しに各馬主の会社のホームページを漁ろう(大きくズレてる)




そういえば、後輩から聞かれたんだけど、

『ワイナイナが今年の菊花賞を勝てたかどうか?』

いい質問ですねぇ。池上彰です。

ワイナイナ、毎回ハンデが3分30秒以上あるからね。
3分3秒で終わる菊花賞では、スタートする頃にはみんなゴール板通過してるんだよなぁ…

ハンデがなければ、サトノエトワールやイモータルに先着していた可能性は、わずかながらありそう(ない)



そんな感じで今日もお時間です。


それでは、また明日お会いしましょう、お相手は鈴木杏樹でした。


今日も一日お元気で、行ってらっしゃい!


スズキ・ハッピーモーニング!


この番組はスズキの提供でお送りしました。
posted by cris at 19:45| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする