2012年01月01日

第88回箱根駅伝展望


今年も箱根駅伝の季節がやってきた。今年も東京箱根往復217.9キロの熱戦が繰り広げられることだろう。


昨年は史上最少着差21秒で早稲田大学が制した箱根。しかし昨年の覇者早稲田は昨年の2冠を獲れず、出雲を東洋、全日本を駒澤が制し、世間での構図は『3強』となっている。


そんな第88回箱根駅伝、上位3校に印を付けるとしたら、

◎駒澤大学
〇東洋大学
▲早稲田大学

となる。優勝候補筆頭は東洋大学と見ていい。堅いが、それだけこの3校のチーム力は抜けている。が、果たして東洋が圧勝という形になるのか、そこを考えてみた。



5区の距離延長により、近年5区を制したチームが確実に2着以内となっている。勝負は5区。5区に計算できる選手がいるチームは強い。

そんな5区の区間記録保持者、柏原が最終学年となった東洋。『1時間16分台で走りたい』と語る彼を考えると、他校のランナーは最低でも19分台が求められる。仮に東洋が4区終了時点で2位以下だったとして、トップで走る大学は、4区終了時点で後続の東洋と3分差が欲しい。

山下りが去年同様市川、復路9区に力のある田中、前回アンカーだった山本が変更で7区あたりに入ることを考えれば、復路で大逆転を望んでの往路はリスキー。柏原が1位でゴールするにしても、往路終了時点で東洋と40秒以内、これが優勝の最低条件と言えるだろう。昨年21秒差で負けただけに、今年は1秒にこだわってくることを考えれば、60秒差は危険水域とも言えそう。


東洋に勝つためには、やはり4区までにどれだけ貯金を作るか、という話になる。弱点を探すならここだろう。3区を変更で設楽にしてくる可能性が高いため、2、3区が設楽兄弟でつなぐとする。設楽兄弟は全日本であまり良くなかったように、昨年ほどの爆発力があるかどうか。

それを考えて今年は安定感ある宇野を1区に持ってきたのだろう。が、近年重要度の増した4区に1年生の田口。小田原あたりまでに7、8位通過ということもあるかもしれない。ただ、3分程度は差ではない柏原。勝つためには、5区のランナーが最低19分台で走らなければいけない。

18分台を出した過去のランナーは、箱根史に残る山上り巧者ばかり。順大・今井や早大・駒野など、18分前半で走れるランナーがいれば別だが、そんなランナーは見当たらず。もし19分台前半なら、勝負はまだ分からないと言えるだろう。


では、その東洋を逆転するならどこか。現状、駒澤大学しか考えられない。

主力が2、3年生と若いチーム。昨年1、2年生で箱根を経験したメンバーが1年経ってより力を付けた印象。若いのに、安定感があるランナーが多い。トラックでのチーム平均タイムは過去の駒澤黄金期と比べても、それ以上。トラックとロードは直結しないとしても、このスピードは柏原を倒すために必要不可欠とも言えるだろう。

復路6区に山下りのスペシャリスト千葉、7区に今季好調の上野、補欠に9区濃厚の窪田を揃え、復路で巻き返す可能性は十分。往路も、エース格となってきた攪上を1区、2区にスーパールーキー村山、3区に次期エース油布と、序盤で崩れないメンバー構成。

そして5区の山上りがキャプテンの井上。高瀬、久我の力のある選手を補欠に回して臨機応変な対応ができることは大きい。


問題は6区、山下りのスペシャリスト千葉だろう。ここ2年区間賞を獲るほど6区と相性のいい千葉だが、今年は故障明け。5区で柏原に逆転されるとして、果たして6区でどこまで逆転できるのか、そこが問題。村山に安定感が出てきた今、3区までに東洋と3分近い差が求められるだろう。復路は駒澤有利。30秒、40秒程度なら逆転は可能。のはず。



そして▲の早稲田。昨年の覇者だが、どうも今年は波に乗れない。原因は故障者の続出。キャプテンの八木、志方、佐々木、前田と、とにかく故障者が多かった。出雲、全日本とも完敗の3位。これだけ故障者がいる状況では致し方ないだろう。

故障明けの選手はだいぶ戻ってきたが、当初の予定では矢沢1区、大迫2区だったはず。それがエントリーは1区大迫、3区矢沢。矢沢のアキレス腱痛が長引いたと見ていい。2区は平賀が入ったが、平賀は昨年ほどの爆発力がない。どうにも今年は完調ではないことを考えると、序盤で奪えるリードはそこまで大きくないだろう。

5区もケガさえなければ佐々木だっただろうが、昨年同様佐々木がケガが長引いた分5区を回避。代わりに1年生の山本が入った。その山本は全日本で1区12位。信頼度ではまだ微妙と言えるだろう。
復路も8区あたりを志方か八木あたりに代えてくるだろうが、それでも駒澤、東洋と勝負するには足りない。山上りで山本がよほどマッチしていない限り、逆転優勝は厳しそうだ。



他大学は一長一短が目立つ。

鎧坂のいる明治は1区から4区までエントリーが1年生。変更はあるだろうが、さすがに心許ない。

最近いい拓殖は日本人エース野本を2区、モゼを3区にエントリー。マイナ投入なら3区ということになり、全体のレベルが上がったことを考慮したとしても、やはり山上りをうまくこなさなければ上位は見えてこない。逆にいえば、山さえ何とかなれば上位に食い込んでこれる。


これは東海大学にも言えて、2区村沢、5区早川という布陣。1区1年生中川が全日本並みの好走をすれば、4区トップでたすきを渡すことは十分考えられる。往路3位以内は十分望めるだろう。ただし、復路が薄い分、ここでどれだけ粘れるか。

中央は戦力が平均以上というのはいつも通り。ここも上位3チーム内というのは相当押しがないと厳しい。日体大も調整不足からここまでの成績はあまり良くないが、選手起用がハマれば、5位以内は可能と読む。


以上のことを総合して印を打てば、

◎駒澤大学
〇東洋大学
▲早稲田大学
△東海大学
△拓殖大学
△日本体育大学

こんな感じでどうでしょう。


さて、スタートまで残り9時間ほど。今年はどんなドラマが見れるのか。第88回箱根駅伝、出場20チームすべてのタスキが繋がることを祈る。
タグ:箱根駅伝
posted by cris at 22:56| Comment(0) | いろんなスポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月13日

他に気になってる3.12


ラスベガスでのリカルド・マヨルガVSミゲール・コット戦の結果を、早く知りたい。

さすがドン・キングと言うべきか、とんでもないビッグマッチを組んだもので。

どう考えてもコット有利だと思うけど、マヨルガは常識の尺では測れない。

マヨルガは常識外れ、桁違いのボクサー。ここでコットを倒しても、正直驚けない。

しかもここでコット倒したら、今年の秋にはマニー・パッキャオ戦が待ってると来たもので。

パッキャオVSマヨルガ?

どう考えても生で見るしかないカードでしょ。どちらも人類にはカウントされない男。

たぶん、どっちもゴリラと殴り合っても勝てるね。ゴリラと殴り合ってKOできる生物は数少ない。

早く観たいお…
posted by cris at 22:39| Comment(0) | いろんなスポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月03日

箱根復路振り返って


早稲田が優勝してしまいましたね。昨日の復路予想とはアンカーが違う誤算があったけど、やはりポイントは6区と7区の序盤だった。

早稲田は、高野が秘密兵器だった。58分台突入は例年なら楽々区間賞。千葉が58分前半とか出さなければ区間賞だったが。駒澤がここで千葉にエントリー変更で3位に上がってくるのもだいたい予想通り。悪天候じゃない分、予想のしやすい復路だった。金子宣隆の記録は当分破られないと思ったけど、10年で破られるか。金子の記録ができたのがつい最近のような気がする。それでも小4だったのか俺。
東洋の市川も59分台。例年なら好走と呼ばれ、称えられるのにこれでも足りない。今年のレベルの高さをよく表している。高野と市川の抜きつ抜かれつ、最後の平坦での根性比べは、近年の6区では一番見ごたえがあった。結果的に、ここでつけた36秒が早稲田に最後まで味方した。

7区の早稲田三田と東洋大津も、区間順位は2位と4位。大津はいつもより調子が良くなかった感。これが7区起用の理由だったように思える。調子悪い分前半突っ込めなかったことで、大津と三田の差が10キロ過ぎで1分半ついてしまった。

8区の早稲田北爪も区間3位だったが、東洋千葉は1位。千葉が5分台に乗せなかったことが、最後の最後で響いた。北爪も、この次の八木も、アンカーの中島も、速く入らずに自分のペースを守った走り方。後ろとの差は次第に詰まっていたが、早稲田がかなり安全策を取っていた分、一気に追いつかれる感じはなかった。

9区の早稲田八木は区間2位、東洋田中は区間賞。上位2チームがとにかく強い。普通はどちらかがブレーキとかあったりするものを、どちらも好タイム。田中は10分切った時点でかなりの合格点。それでも差が15秒しか縮まらないんだから、相手が悪い。八木も前半の入り方を考えると、10分3秒でまとめたのは力がある証拠。アンカー勝負に。

アンカーは早稲田がキャプテン中島、東洋が山本。ここは誤算だったけど、それでも区間2位と1位。東洋は終盤3区間すべて区間賞でまとめたのに差せないのだから、早稲田の粘りは驚異的だった。中島も入りが3分前後、それを守り続けていた。1年生で初出場の選手などはどうしても突っ込んで入ってしまうものだが、中島は4年連続の箱根。自分のやるべき仕事が分かっていた。20秒差にひとつの壁を設けて、カーブで後ろとの差を確認しながら、一定に保ちきったところが、さすがキャプテンといったところ。


早稲田の復路勝因は大きく2つ。まずは6区高野。ハイペースで入りながら、最後まで粘りきり58秒台突入。ここで東洋を交わしきったことで、早稲田に大きく流れが傾いた。たぶん序盤のラップだけなら、過去の1時間切った選手の中でもっとも速かったはず。激走という名にふさわしい、4年生らしい走りだった。
もうひとつは自分の役割を全員が知っていたこと。直前に山上りの佐々木、1年エースの志方を欠いたのが、逆に良かったのかもしれない。展開に左右されず、一人一人が設定タイム通り走れれば、当然結果は出る。終盤の3区間は機械のようなラップの刻み方だった。


東洋は区間賞4つ取ったのに、1つしか取ってない早稲田に敗北。これが駅伝。マラソンなら関係ないが、10人で行うスポーツの奥深さ。往路4区の宇野からの個人の区間順位は、3、1、3、4、1、1、1位。これで総合タイムは11時間12秒。この時計で優勝できないとか、どんな大会だ。早稲田がついに総合11時間超え。ついに11時間の壁が破られた。一番駅伝というスポーツに徹したのが早稲田だったということなのでしょう。


3位の駒澤も、復路は区間新1位⇒1位⇒8位⇒8位⇒3位。悪くない。が、上位2校の前では物足りない。このチームが黄金期を迎えるのは再来年。展開次第では来年も勝ち負け。箱根タイプというか、出雲タイプのチームになりそうな気がする。

それは早稲田も同様。来年も出雲タイプ。また新しくインハイ上位が入ってくるだろうけど、今年の4年は『速い』というか、とにかく『強かった』。カギになってくるのは、今年の新4年生だと思う。アツい4年を見習い、攻めの走りを続ければ、2年連続の3冠はある。佐々木、志方が帰ってくる来年の箱根は、往路でも優勝があっていい。

東洋は主力の3年が残るが、経験豊富な千葉、高見、大津などの4年が抜ける。1年生の設楽兄弟とかの成長次第。柏原が本調子で秋を迎えれば、来年の優勝争いももちろん中心。


シードに目を移すと、これもまた非常に見ごたえがあった。國學院のアンカー寺田が道間違えるなどのご愛嬌もあって、見ている分にはアツかった。が、この寺田でも区間11位。そこまで速い印象がないのは、上位が強すぎたということが大きく影響していると思う。國學院は車で事故ったり、道間違ったり、チームとして今大会を盛り上げてくれた。


この空前の好タイム10時間台の決着ながら、繰り上げスタートが日大1校だけだったという点が興味深い。全体のレベルで考えても、ここ10年で最高。いくらコンディションが良くても、どこかはブレーキが掛かるもの。それが1校だけということは、大学長距離のレベルがかなり底上げされてきているということでしょう。無名校が名前を売るために強化に力を入れるほど、レベルが底上げされる。いい意味でよく回ってきているが、それに伴う故障の増加という観点では、そろそろ高速化に歯止めを掛ける時期がやってきたのかなとも思った、今年の箱根駅伝。来年も今から楽しみにしよう。あと364日。。。
posted by cris at 23:46| Comment(0) | いろんなスポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする